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雨降 酒界先導師とは?

地域を表現することが日本酒の役割であるという考えのもとで、神奈川県伊勢原市に蔵を構える吉川醸造が丹沢・大山の大山詣りの歴史文化を発信するために醸造しました。雨乞い信仰の地として、江戸時代には年間20万人もの参拝客が信仰と物見遊山を兼ねて訪ねた大山に敬意を込めて、仕込み水の一部には蔵人が大山を登って採水を行い、宮司から御祈祷を受けた御神水や、大山から豊富に湧き出る地下水で育てた神奈川の米である「はるみ」、創業1912年の酒蔵に棲みつく乳酸菌を活用した水酛仕込みと呼ばれる製法で醸しました。



大山詣りとは?

大山詣りとは、江戸時代に多くの庶民が大山を訪れて信仰と行楽を兼ねた旅行行事を実施していました。江戸の人口が100万人であった頃、年間20万人もの庶民が参拝に訪れたとされています。大山は別名「雨降山」とも呼ばれており、雨乞いや五穀豊穣、商売繁盛の祈願の対象とされてきました。参拝者(講)たちは、巨大な木太刀を担いで江戸から運び、滝で身を清めた後に山頂を目指しました。この様子は歌舞伎や浮世絵などにも描かれ、庶民の間で人気を博しました。




大山阿夫利神社について

大山阿夫利神社は、神奈川県伊勢原市大山に鎮座する神社で、創建は2200年以上も前であるとされています。古くは雨乞いや五穀豊穣の祈願の対象とされ、奈良時代には神仏集合の霊山として栄えました。現在は大山祇大神、大雷神、高龗神の三柱が祀られ、スピリチュアルなパワースポットとしても知られています。毎年8月には秋季例大祭が行われ、多くの参拝者が訪れます。




講とは?

「講(こう)」とは、仏教の教えを聞くために集まる人々の集会を指しており、僧侶か経典を講義することから始まったそうです。中世から今日に至るまで、宗教的や経済的な共同組織として存在し、神社が集まって信仰行事を行うことや、経済的な共済を目的とする組織を意味するようになりました。また、「大山講」とは江戸時代中期から後期にかけて、地域や同業者の集まりが大山に参詣することを目的とした組織です。特に「大山詣り」と呼ばれる参拝行事が盛んに行われ、年間20万人以上の「講」が訪れたとされています。参加者は「講」と呼ばれる団体に所属し、費用を積み立てて参拝ツアーを行っていました。この風習は現在にまで引き継がれており、春から夏にかけて多くの講が参拝に訪れています。




納め太刀について

大山登拝の特徴の一つに挙げられる「納め太刀」の風習。これは招福除災を祈願するものとして、かつて源頼朝が天下泰平、武運長久を祈願し太刀を奉納したのが始まりとされています。これが庶民にも広まり、木製の太刀に願文などを記す文化が誕生。阿夫利神社や大山寺で祈願した後、地元に太刀を持ち帰って神棚などに奉斉し、1年間の守護としたそうです。そして、翌年の参拝時には返納し、新しい太刀を受けるといった習慣がみられました。また、帰路で他人が納めた太刀を借り受けて持ち帰る習わしもあったとされています。こうした納め太刀は多くが長さ1尺程度であったが、中には1丈に及ぶ納め太刀を奉納する者もいたそうです。なお、この太刀(たち)は招福除災を祈願するものであるが、言葉の響きから、庶民にとっての病魔を「断つ」、災いを「断つ」といった願いも込められていたといわれています。




浮世絵カルチャーなラベルデザイン

「一合一会」を楽しんでもらうというコンセプトのもと、山登りになぞらえて、毎年1合目から10合目までラベルデザインを変えることで、先導師たちの山登りの様子をユニークに表現します。ラベルデザインは浮世絵作品やレトロアメリカンコミックスタイルの作品を制作する"ICHIRAKU STUDIO"の"岡村亮太"氏によるもの。雨降山の先導師が江戸時代から活躍していた歴史や伝統に着目した。浮世絵からインスピレーションを受けながら、21世紀らしいポップカルチャーへと見事に昇華させました。

  • -酒界先導師 2024- -1合目-
    丹沢大山の熊と遭遇する先導師。丹沢山地には熊が40頭前後生息しているとされています。

  • -酒界先導師 2025- -2合目-

    旅行と言えば今も昔も羽目を外すこともあるだろう、大山詣りの途中で着物美人とすれ違った、旅行が目的なのか、女遊びが目的なのか真相はいかに?





















デザイナーについて




吉川醸造について

吉川醸造は大正元年(1912年)創業。 雨乞い信仰の地として、古くは雨降山と呼ばれた丹沢大山の麓にある神奈川県の酒蔵です。この雨降山の地層に濾過されて澄んだ地下伏流水(硬度150~160の硬水)を、三本の井戸から汲み上げてお酒を醸しています。コロナ禍などにより廃業の危機を迎えましたが2020年、精米店を祖とするシマダグループの一員となり再出発を図りました。 2021年、新銘柄「雨降///あふり」を発表。お米を削らないお酒、クラシカルな酛に現代のアレンジを加えたお酒など、枠にとらわれない日本酒造りに蔵人一丸となって挑戦しています。 蔵のテーマは "Sake for Life's Sake"。世界中の人々の生活/人生に寄り添うお酒を。




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